レースラベンダーの基本情報
葉の切れ込みが繊細で、まるでレースのようにも見えるレースラベンダー。花はもちろん、葉まで美しい植物です。
プテロストエカス系のラベンダーであり、レースラベンダーという名は別名ですね。ムルチフィダ種(Lavandula multifida)のほか、ピナータ種(Lavandula pinnata)を含めて呼ばれることが多いです。
香りは弱めで、どちらかというと見て楽しむ観賞用として育てるタイプです。
暑さ寒さともに苦手なためちょっと難易度が上がりますが、四季咲き性なので生育環境が合えば一年で数度楽しめるでしょう。
学名 | Lavandula multifidaまたはLavandula pinnata |
科属 | シソ科ラベンダー属 |
分類 | 多年草/低木 |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性普通~やや弱め/耐暑性やや弱め |
開花 | 5月〜7月ごろ/9月〜10ごろ |
用途 | 鉢植え/地植え |
レースラベンダーの育て方
それではまず、基本の育て方をご紹介。植え付け・肥料・剪定・植え替えなど、それぞれ順にお伝えしていきます。
植え付け
鉢植え・地植えとも可能ですが暑さや寒さに弱い植物です。鉢植えで育てたほうが管理しやすくおすすめのため、この項目では鉢植えについてご紹介しますね。
植え付ける時期は3月~4月ごろ。日当たり・風通しの良い場所を好みます。
用土は排水性の高い土を使を。ラベンダー用の土が販売されているので、これを使うのがおすすめです。
また水はけがいものであれば、市販の草花用培養土も使えます。
肥料
植え付け時の元肥に、緩効性肥料を混ぜ込みます(元肥配合の培養土を使用した場合は不要です)。
追肥は春と秋に。緩効性化成肥料または液体肥料を定期的に与えるといいでしょう。
緩効性化成肥料を置き肥するか、または2週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えるといいですね。
このとき、与えすぎには要注意。また梅雨~夏と冬の期間は肥料は不要です。
剪定
蒸れに弱い植物のため、こまめな剪定が必要。目安の時期としては、3月・5月下旬~7月上旬・9月・12月ごろですね。
風通しを良くするため、混み合っている部分を間引くように切るのがポイントです。
また梅雨前ごろには全体を切り戻し剪定するのも大切。夏越しさせやすくするためにも、株全体を1/2~1/3くらい切るといいでしょう。
なおラベンダー全体の詳しい剪定情報は以下の記事でお伝えしているので、あわせてご覧ください!
植え替え
鉢植えのまま放っておくと生育に悪影響のため、定期的な植え替えが必要です。
時期は3月~4月ごろ、根がいっぱいになっていたり、鉢底から出ていたらタイミングです。
だいたい2年~3年に1回を目安に、新しい土を用いてひと回り大きな鉢へ植え替えましょう。
レースラベンダーの夏越し方法
適切に管理をしないと枯れる可能性があります。高温多湿が苦手な植物のため、健康に育てるためにもしっかり夏越し対策をしましょう。
具体的にはまず、梅雨に入る前に剪定をして風通しを良くします。こうすることで夏越しできる確率が上がりますよ。
そして梅雨時期は長雨を避けられる軒下などへ、夏は直射日光を避けた風通しの良い半日陰に移動します。
地植えしている場合、植え付け場所に気を付けるのはもちろん、必要に応じて遮光ネットなどを活用してもいいでしょう。
レースラベンダーの冬越し方法
地域にもよるものの、冬越し対策を行う必要があります。寒さには弱めな植物なので、気を付けてくださいね。
鉢植えの場合は室内へ移動して管理するか、霜を避けた軒下などで管理してください。凍結しても枯れてしまうので要注意です。
個人的な意見としては、屋外で冬越しできるかは地域によって異なりますし、寒さも年ごとに違うため、室内に移動してしまった方が安心かなと思います。
地植えしている場合、マルチングを施すか、掘り起こして鉢植えで管理するといいでしょう。
レースラベンダーが枯れる原因
枯れてしまう原因はいくつかありますが、まず考えられるのが蒸れ・高温多湿です。以下のポイントに注意しましょう。
- 用土…水はけの良い土に植える
- 管理場所…日当たり・風通しの良い場所で育てる
- 剪定…株が混み合わないようにこまめな剪定を行う
- 水やり…過度に行いすぎず基本的には乾燥気味に。乾いたらたっぷりと与える
また夏場の高温多湿には弱く枯れやすいので、剪定とプラスして管理場所を移動するなど適切な夏越し対策も行ってくださいね。
そしてもうひとつ枯れる原因として気を付けたいのが、寒さです。とくに霜や凍結はNGのため、こちらも注意してください。