スパティフィラムの基本情報
クルっと丸まった白い花姿が特徴的なスパティフィラム。サトイモ科/スパティフィラム属の多年草で、観葉植物として人気です。
寒さには弱いものの比較的丈夫で育てやすいため、初心者さんにもおすすめでしょう。
ちなみに花びらに見える白い部分は、実は仏炎苞(ぶつえんほう)というもの。
便宜上、花と呼んでいますが、本当の花は真ん中にある棒状の肉穂花序(にくすいかじょ)という部分なんですよ。
学名 | Spathiphyllum |
科属 | サトイモ科/スパティフィラム属 |
分類 | 多年草/観葉植物 |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性弱め/耐暑性強め |
開花 | 5月~10月ごろ |
用途 | 鉢植え |
スパティフィラムの育て方
それではまず最初に、基本の育て方をご紹介。植え付け・肥料・植え替えなど順に詳しくお伝えしていきます。
なおスパティフィラムは寒さに弱めな植物のため、鉢植えで楽しむのが基本。環境によっては地植えできなくもないですが、今回は一般的な鉢植えとしての育て方をご紹介していきますね。
管理場所
直射日光を避けた半日陰が適しています。
通年室内管理する場合は、冬を除きレースのカーテン越しのよう場所がおすすめ。冬は日差しが強くないので、暖かい日向に置くといいですね。
屋外で管理する場合は、直射日光を避け木漏れ日があたるような場所へ。とくに夏の直射日光には要注意です。
目安としては春と秋は40%程度、夏は70%程度の遮光が適しているので、必要に応じて遮光ネットなどを活用しましょう。
また寒さには弱いため、冬は室内で管理してください。
なお直射日光はNGなものの、日当たりが悪すぎると花が咲かなくなるので注意してくださいね。
植え付け
用土は水はけの良いものを。比較的丈夫な植物ではあるものの、土が湿った状態が続くと根腐れしてしまいます。健康に育てるためにも、水はけの良い土を使用してくださいね。
具体的には、市販の観葉植物の土が使えます。ただしこのまま使用するより、赤玉土と鹿沼土をブレンドするのがおすすめ。
自分で作る場合は、赤玉土と腐葉土を7:3くらいの割合で配合すると良いでしょう。
肥料
元気に育てるためにも、適切に肥料を与えることが大切です。
時期は生育期である5月~10ごろに。2ヵ月に1回くらいのペースで緩効性肥料を置き肥するか、もしくは10日~2週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えるといいでしょう。
このときチッソ分が多い肥料を与えていると、葉が茂るばかりで花が咲きにくくなるため、気を付けてくださいね。
また冬は生育が衰えるので、肥料は不要です。
植え替え
鉢植えで育てることが一般的なため、定期的な植え替えも必要です。とくにスパティフィラムは根の生育がいい植物なので、根詰まりさせないよう注意しましょう。
時期は4月~6月ごろがおすすめ。ただし花がある時期は避けた方がいいため、4月~9月ごろまでの間に植え替えれば大丈夫でしょう。またこのとき、猛暑日は避けてくださいね。
スパティフィラムの冬越し方法
寒さに弱い植物ということもあり、冬は注意が必要です。最低でも10度程度は必要なため、基本的には室内で管理ましょう。
屋外で管理していた場合は、気温が15度くらいになったら室内に移動してくださいね。
置き場所は室内の明るい場所で。ただし陽が落ちると窓際などから冷え込むため、夜間は窓から離したほうが安心です。
また冬は水やりの回数を控えめにし、乾燥気味に管理するといいでしょう。
スパティフィラムの夏越し方法
直射日光を避けた場所で管理します。スパティフィラムはもともと直射日光を避けて育てる植物ですが、とくに夏の日差しには注意しましょう。
屋外で育てている場合、70%程度の遮光が適しているので、必要に応じて遮光ネットなどを活用してくださいね。
スパティフィラムの花が咲かない!原因と対策
さまざまな原因があるものの、よく考えられるのが「日当たりの悪さ」「肥料」「気温」「根詰まり」「水不足」の5つ。
ここではそれぞれ順にお伝えしていくので、花が咲かないときはチェックしてみてくださいね。
日当たりの悪さ
直射日光を避ける必要はあるものの、日当たりが悪すぎると花付きが悪くなってしまい、花が咲かない原因に繋がります。
季節や屋内・屋外によっても管理場所は異なりますが、必要に応じて見直しをしてみましょう。
肥料
肥料が不足していると花付きに影響が出る可能性があるので気を付けましょう。
ただし肥料過多も生育には良くないので、健康に育てるためにも適切に肥料を与えてくださいね。
またチッソ分が多い肥料を与えていると、花が咲かない原因になりかねません。葉ばかりが茂ってしまうので、こちらも気を付けましょう。
根詰まり
根の生育がいい植物です。植え替えせずにいると、根詰まりしてしまいます。
根詰まりすると花が咲かないなど生育に悪影響が出るほか、そのままでは最悪の場合枯れてしまいかねません。様子を見ながら定期的に植え替えを行いましょう。
気温
気温が15度を下回ると、徐々に生育が衰えていきます。そのため気温が低い環境では花が咲かない原因になるでしょう。
また寒さに弱いため、寒すぎる環境では枯れる原因にも繋がります。健康に育てるためにも、しっかり冬越ししてくださいね。
水不足
水分が不足している場合も、花が咲かない原因になりかねません。水分を好む植物のため、水切れには注意しましょう。
冬場は乾燥気味に管理するものの、それ以外の時期では適宜水やりが必要です。
与えすぎには注意が必要なものの、生育期の5月~9月ごろは土の表面が乾いたらしっかりと。とくに夏場は乾燥しやすいため、気を付けてくださいね。
スパティフィラムがぐったりする・枯れる原因
ぐったりして元気がなくなったり、枯れてしまったときによく考えられる原因は、「根腐れ」「根詰まり」「寒さ」の3つです。
それぞれ詳しくお伝えしていくので、当てはまっているものがないかチェックしていきましょう。
根腐れ
土が常に湿っているような状態では、根が傷んで根腐れを起こしてしまいます。結果、ぐったりしてきたり、枯れてしまうこともあるので注意しましょう。
根腐れを防ぐためには、水やりの頻度と量を意識することが大切ですよ。
根詰まり
植え替えせずにいると、根詰まりを起こしてしまいます。生育に悪影響が出るのはもちろん、放っておくと枯れてしまいかねないため、適切に植え替えを行ってくださいね。
寒さ
寒さに弱い植物なので、気温が低い環境では枯れてしまいかねません。
とくに屋外で管理している場合、冬の間もそのままにしておくと寒さで枯れてしまうため、注意しましょう。
冬越しは大切な作業なので、適切に管理してくださいね。
スパティフィラムの花言葉と誕生花
花言葉は、「清らかな心」「上品な淑女」など。
また8月30日・9月1日・12月23日などの誕生花でもあります。