サイネリアの基本情報
キク科のペリカリスのサイネリア。日本では鉢植えでよく出回っており、冬場に開花鉢を購入する人も多いのではないでしょうか。
小ぶりな花がたくさん咲く姿は可愛らしく、ボリューム満点。花の色もさまざまで人気の高いお花ですね。
本来は多年草であるものの、日本の夏の高温多湿な環境では難しいため、日本では一般的に一年草として扱われています。
学名 | Pericallis×hybridus |
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別名 | シネラリア/フウキギク/フキザクラ |
科属 | キク科/ペリカルリス属 |
分類 | 多年草(日本では一年草扱い) |
耐寒性/耐暑性 | 耐寒性弱め/耐暑性弱め |
開花 | 11月~5月ごろ |
用途 | 鉢植え |
サイネリアの育て方
ボリュームがあり可愛らしい姿から人気のサイネリア。ここからはそんなサイネリアの育て方のポイントをご紹介します。
サイネリアの種まき
サイネリアを種から育てる場合、種まきは9月ごろがおすすめ。発芽適温は15度~25度程度とされています。
実際に種をまく手順では、まず育苗ポットなどに数粒ずつ種まきをしていきます。
このとき種をまいたら覆土しないのがポイント。サイネリアの種は好光性種子なので、土は被せません。
そして雨が当たらない半日陰で管理しながら、水切れを行ないよう水やりにも注意しましょう。
発芽後は本葉が2~3枚程度のタイミングで1本を残して間引き、6~7枚まで育ってきたら鉢に植え付けるタイミングです。
サイネリアの植え付け
種から育てたサイネリアは、先にお伝えしたように、本葉が6~7枚まで育ってきたら鉢に植え付けるタイミングです。
サイネリアを購入する場合は鉢植えされているものが多いと思いますが、この場合は根詰まりを起こしている場合があるので必要に応じて植え替えましょう。
使用する用土は赤玉土5:ピートモス3:バーミキュライト2くらいの割合がおすすめですよ。
サイネリアの肥料
サイネリアを育てるには肥料も必要不可欠。肥料が足りないと花付きが悪くなってしまうので、適度に与える必要があるんですよ。
具体的には、まず植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込みます。
そのほか9月〜4月に追肥として、10日に1回くらいのペースで液体肥料を与えるといいでしょう。
サイネリアの置き場所
サイネリアは日当たりが大切。ただし生育温度は10度~20度ほどとされているため、季節によって置き場所を変えてあげましょう。
まず9月~11月ごろまでは、雨が当たらず日当たりの良い場所で管理しましょう。
その後12月~の寒い季節になったら、寒さや霜から守るために室内の日当たりの良い場所へ移動してください。
このとき、暖房が効きすぎる部屋や暖房の風が当たる場所はNG。また日当たりが悪いと花付きが悪くなるので注意しましょう。
なおサイネリアを育てられる最低温度はだいたい5度程度まで。徐々に慣らしていけば寒さにも強くなるとされていますが、この場合でも最低気温が0度を下回るような場合はNGです。
サイネリアの花がら摘み
サイネリアは次から次へとどんどん花を咲かせます。そのため花がら摘みも必須。枯れてきた花を放置するのはNGです。
花弁が散る前の花が萎れかけてきたころに摘み取っていきます。こうすることで下にある次の花が咲きやすくなりますよ。
サイネリアの切り戻し
サイネリアの切り戻しは、花がある程度咲き終わってひと段落したころ。花がらを摘みながら管理していくとそのうち開花が少なくなってくるので、このタイミングがおすすめです。
よく見ると脇芽が出ていると思うので、この脇芽の出ている節の上で切り戻しましょう。
この作業を行うことで芽が伸びもう一度花を楽しめますよ。
サイネリアを長持ちさせる方法
「せっかくサイネリアを買ったのに長持ちしない…」そんな経験ありませんか?実は筆者である私も昔、同じ経験をしたことがあります。
サイネリアを長持ちさせたい場合は、購入した際に植え替えをしましょう。
というのもサイネリアは、購入時に根詰まりを起こしているケースも多いんです。そのため鉢底をのぞいて根の状態を確認し、必要に応じて一回り大きな鉢へと植え替えるといいんですよ。
またサイネリアを長く楽しむなら、花がら摘みや切り戻しもおすすめ。花がら摘みをすると次の花を咲かせやすくなりますし、切り戻しをすると新しい芽が伸びてもう一度花を楽しむこともできます。
詳しいやり方は上の育て方の項目でご紹介しているので、ぜひ試してみてくださいね。
サイネリアが枯れる原因は?
サイネリアが枯れる原因はいくつかありますが、ここでは考えられる原因として「根詰まり」「水切れ」「寒さ」「暑さ」の4つをご紹介していきます。
サイネリアが枯れる原因1:根詰まり
先ほどもご紹介したとおり、鉢植えで販売されているサイネリアは根詰まりしているものが多め。根詰まりした状態のまま植え替えせずに置いておくと、枯れてしまう原因になりかねません。
そのため開花鉢などを購入した際は、根の状態を確認し必要に応じて植え替えを行うといいでしょう。
サイネリアが枯れる原因2:水切れ
サイネリアがぐったりと萎れたり枯れてきたときは、水切れの可能性があります。
というのもサイネリアは水切れを起こしやすい花。とくに開花中などは水を吸う力も強まるので、水切れしないよう注意しましょう。
水切れを放置すると枯れてしまう原因になりますし、何度も水切れを起こすと葉や蕾が傷んでしまいかねません。
なお水やりの際は花に水がかからないよう気を付けてくださいね。
サイネリアが枯れる原因3:寒さ
サイネリアは冬に多く販売されていますが、冬に販売されているからといって寒さに強いわけではありません。
とくに冬に購入してそのまま寒い屋外へ置いてしまうと、枯れてしまう原因になるでしょう。
育て方の項目でもご紹介している通り、生育温度は10度~20度程度。一般的にサイネリアを育てられる最低温度はだいたい5度程度です。
少しずつ慣らしていくことで0度以上までは耐えられるとされていますが、買ってきてすぐの状態では当然NG。
また霜にも弱いので、霜が当たる場所に置くと枯れてしまうでしょう。
このことから、サイネリアを育てるときは気温や霜などに注意し、適切な環境を選んでくださいね。
サイネリアが枯れる原因4:暑さ
サイネリアを育てていると、その多くが夏ごろに枯れてしまいます。これはサイネリアが日本の高温多湿な環境に弱いから。
そのため日本だと一年草として扱われているんですよ。
サイネリアが夏に枯れてしまった場合は、ある程度仕方のないことといえるかもしれません。
サイネリアを来年も楽しむには?挿し芽をしてみよう!
日本では一年草として扱われるサイネリア。そのためサイネリアを来年も楽しむなら、挿し芽にチャレンジするのもアリです。
挿し芽の適期は花が咲き終わった4月下旬~5月ごろ。まずは一度切り戻しを行い、その後出てきた新しい芽を挿し穂にします。
あとはこの挿し穂を湿らせた赤玉土などに挿していくだけです。
なお挿し芽から育てると必然的にサイネリアを夏越しさせることのなるので、夏場は風通しのよい半日陰などで高温多湿から守りましょう。
サイネリアの花言葉と誕生花
サイネリアの花言葉は、「喜び」「いつも快活」などです。
また2月14日・12月2日・12月23日などの誕生花でもあります。