アネモネの基本情報
初春ごろから愛らしい花を咲かせるアネモネ。キンポウゲ科/イチリンソウ属(アネモネ属)の球根植物です。
鮮やかな赤はもちろん、白や紫、淡い色やくすみカラーまで、たくさんの花色があるのが魅力。また一重咲きから八重咲まで、咲き方もさまざまなんですよ。
色や咲き方によって印象もガラリと変わるので、自分好みのお花を探すだけでも楽しめそうですね。
学名 | 主にAnemone coronaria |
科属 | キンポウゲ科/イチリンソウ属(アネモネ属) |
分類 | 多年草(球根植物) |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性強め/耐暑性弱め |
開花 | 2月~5月ごろ |
用途 | 鉢植え/地植え/切り花など |
アネモネの育て方
それではまず、基本の育て方をご紹介。「球根の植え付け」から「肥料」、「球根の掘り上げ」まで、それぞれ順にお伝えしていきます。
球根の植え付け
地域にもよりますが、植える時期は涼しくなってきた10月~12月ごろ。日当たりと風通しが良い場所、水はけの良い土を選びましょう。
鉢植えの場合は市販の培養土を使うか、赤玉土7:腐葉土3など。または赤玉土5:腐葉土3:ピートモス(酸度調整済み)2もおすすめです。
6号鉢に3球程度を目安とし、深さ1~2cmくらいで植えましょう。
庭に地植えする場合、植え付けの2週間程前に苦土石灰を混ぜ込んでおきます。さらに腐葉土などを混ぜ込んでおいてください。
間隔を15cm程度空け、深さ3cm程度で植え付けましょう。このとき、寒い地域では7cm程度に深植えするのもおすすめです。
またいずれの場合も、球根は尖った方が下ですよ!
カラカラ状態の球根をそのまま植え付けると、腐って失敗することがあります。そのため、吸水処理をした方が成功しやすいでしょう(気温の下がる11月以降であれば吸水処理なしでも大丈夫です)。
やり方は簡単で、湿らせたバーミキュライトなどの中に軽く埋めておくだけ。1週間~2週間程度冷蔵庫で保管したら、ぷっくりと吸水した状態になりますよ。
または濡らしたキッチンペーパーなどで包み、タッパーやビニール袋に入れます。そのまま数日冷蔵庫の野菜室で管理してもいいでしょう。
苗の植え付け
苗も出回っているので、苗から育てることも可能です。購入したら早めに植えましょう。
上の項目でご紹介した内容と同様に、日当たりと風通しが良い場所、水はけの良い土が適しています。
根を傷めないように注意しながら、やさしく扱ってくださいね。
アネモネの肥料
まず元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込んでおきます(元肥入りの培養土を使用した場合は不要です)。
そのほかの追肥は、地植えの場合は基本的に必要ありません。
鉢植えなら葉が出始めたころ~花が咲くまでの間にかけて。2週間に1回くらいのペースで液体肥料を与えるといいでしょう。このとき、晩春まで与える必要はないため気を付けましょう。
なお窒素分が多い肥料だと葉ばかりが茂り、花が少ない株になってしまうので注意してくださいね。
球根の掘り上げ・管理
日本の環境では土の中で球根が腐り、翌年芽が出ないことがあります。とくに地植えでは難しいので、地上部が枯れてくる6月ごろに掘り上げるといいでしょう。
天気が良く土が乾いているタイミングで掘り出し、よく土を落としたら日陰で乾燥させます。あとはネットなどに入れ、風通しが良く涼しい場所に吊るして保管しておきましょう。
アネモネは植えっぱなしできる?
環境によりますが、適切に管理できれば植えっぱなしでも育てられます。ただし基本的には、掘り上げて管理した方が安全かなと思います。
というのも、アネモネは土が湿っていると腐ってしまう可能性が高め。とくに地植えの場合は管理が難しく、腐るリスクが高いので、掘り起こすのがおすすめです。
取り出した球根は保管しておき、再び涼しくなった10月ごろから植え付けましょう。
なお鉢植えで植えっぱなしのまま育てる場合は、葉が枯れてきたら水やりをストップします。そのまま雨を避けられる場所に移動し、鉢ごと乾燥させて管理してください。
詳しくは「球根の掘り上げ」や「アネモネの夏越し方法」など各項目でご紹介しているので、参考にしてみてくださいね。
アネモネの夏越し方法
球根だけの状態で夏越しします。上の項目でもご紹介したとおり、地植えなら球根を掘り起こした状態で保管するのがおすすめです。
鉢植えの場合も個人的には掘り上げがおすすめですが、そのまま植えっぱなしの状態でも夏越しできます。この場合は葉が枯れてきたら雨を避けた場所へ移動しましょう。
アネモネの冬越し方法
寒さには強めな植物なので、ある程度の寒さならそのまま冬越しできます。
ただし、霜や凍結は苦手なので、地域によっては対策が必要。鉢植えなら霜の当たらない場所へ移動したり、地植えならマルチングなどを施してもいいですね。
また球根を植え付ける際、地植えなら7cm程度に深植えするのもアリでしょう。
なお、アネモネは5℃以下の寒さに十分当てないと花芽が付きません。室内で楽しむ場合は1か月ほど外の寒さに当て、12月以降室内へ移動させるのがおすすめですよ。
アネモネの花言葉と誕生花
アネモネの花言葉は、「はかない恋」など。
また1月22日・3月12日・3月13日・4月6日などの誕生花でもあります。