水仙(スイセン)の基本情報
初春を告げるように咲く「水仙(スイセン)」。園芸初心者さんでも比較的簡単に扱えるので、ガーデニングにもってこいのお花ですね。
また水仙は種類も豊富で、豪華なものから清楚なものまで、見た目もさまざま。さらにミニサイズな草丈のものもあるので、用途に合わせて選べるでしょう。
なお、水仙には毒性があります。誤って口にしないように注意してください。
とくにニラなどの見た目が似ている野菜の近くに植えると、誤食の原因になりかねません。植え付け場所には気を付けてくださいね。
学名 | Narcissus |
科属 | ヒガンバナ科/スイセン属 |
分類 | 多年草(球根植物) |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性強め/耐暑性普通 |
開花 | 11月~4月ごろ(品種により異なる) |
用途 | 鉢植え/地植え/プランター/寄せ植えなど |
水仙(スイセン)の育て方
それではまず、基本の育て方をご紹介。植え付けや肥料、そして花後の管理方法など、それぞれ順にお伝えしていきますね。
球根の植え付け
球根を植え付けるなら10月~11月ごろ、日本水仙の球根なら早めの9月~10月ごろです。日当たりが良く、水はけの良い土を選びましょう。
鉢植えの場合、市販の草花用培養土が使えます。また、赤玉土7:腐葉土3くらいの配合でもいいですね。
球根の上がちょっと隠れる程度を目安に、浅めに植え付けてください。
花壇などに地植えする場合、場所選びを慎重に。水はけが悪いと病気の原因にもなるため、注意しましょう。さらにあらかじめ腐葉土などを混ぜ込んでおくのがおすすめですよ。
深さは球根の高さの2倍くらいを目安に、深植えにしましょう。
水仙(スイセン)の肥料
植え付け時の元肥として、緩効性化成肥料を混ぜ込みます(元肥配合の培養土を使用した場合は不要です)。
その他の追肥は芽が出た後と、花が終わった後に。液体肥料を与えるといいでしょう。
このとき、与えすぎには要注意。与えすぎると球根が腐る可能性があるので、気を付けてくださいね。
また、チッ素分の多い肥料を与えると球根が腐りやすくなったり、葉ばかりになって花付きが悪くなります。与える肥料にも注意しましょう。
水仙(スイセン)の花が終わったら
花が咲き終わったら、まずは花がら摘みをします。花茎を根元から摘んでくださいね。
このとき、葉はそのまま残しておくのがポイント。ちょっと見栄えが悪くなりがちですが、球根を太らせるために光合成が必要なので、そのまま管理しましょう。
その後葉がすべて枯れたら、切ってしまっても大丈夫です。
球根の掘り上げ・保管
球根を掘り上げる場合は、葉が完全に枯れ休眠する夏ごろに。陰干して乾燥させましょう。
あとは、涼しく風通しの良い場所で保存して、また秋に植えてくださいね。
葉っぱばかり?水仙(スイセン)の花が咲かない原因
せっかく育てているのに花が咲かない…葉っぱばかり…そんなことはありませんか?
原因はいくつかありますが、よく考えられるのが「葉を切る」「肥料」「球根が混み合っている」「日照不足」の4つです。
それぞれ解説していくので、当てはまっていないかチェックしてみてくださいね。
原因1:葉を切る
花が終わった後、葉を切ってしまうと花が咲かない原因になります。というのもこの葉が光合成して、球根を太らせるのに大切なんです。
水仙の葉は長く伸びるので、そのままでは見栄えが悪いかもしれませんが、自然に枯れるまで切らずに残しておきましょう。
原因2:球根が混み合っている
水仙を植えっぱなしにしていると、球根が増えて混み合ってきます。すると生育が悪くなったり、花が咲かない原因になります。
そのため、このような状態になったら掘り上げて植え替えるといいでしょう。
原因3:肥料
あまり多くの肥料を必要としない植物ですが、栄養不足な状態では花が咲きにくくなります。肥料切れしているようであれば、必要に応じて与えましょう。
また、チッ素分が多い肥料を与えていると、葉っぱばかりが茂り花付きが悪くなります。さらには球根が腐る要因にもなるので、与える肥料にも注意してくださいね。
原因4:日照不足
日光が不足すると、花が咲きません。日当たりの良い場所で管理しましょう。
また球根が混み合った状態で葉がたくさん茂っている場合も、日照になりかねません。この場合は、植え替えも行ってみてくださいね。
水仙(スイセン)は植えっぱなしできる?
植えっぱなしできるのか否か。結論から言うと、地植えであれば数年は植えっぱなしが可能です。
とはいえ、ずっと放置していいわけではありません。株が混み合ってくると生育不良を起こしてしまうので、注意してくださいね。
地植えの場合、3年くらいを目安に掘り上げ、植え変えるといいでしょう。
鉢植えの場合はとくにスペースが限られているため、基本的には1年1回を目安に植え替えるといいでしょう。成長度合いに合わせて、適宜行ってください。
なお球根の掘り上げ方法などについては「球根の掘り上げ・保管」の項目でご紹介しているので、あわせてご覧ください。