リクニス・コロナリア(フランネルソウ)の基本情報
ふわふわの毛に覆われた茎や葉が特徴的なリクニス・コロナリア(フランネルソウ)。
ナデシコ科/マンテマ属の植物で、フランネルソウという名前は別名です。また、和名である酔仙翁(スイセンノウ)とも呼ばれています。
開花期は5月〜7月ごろで、花色は濃いピンクや白、薄ピンクなど。花期になるとかわいい花を次々と咲かせて楽しませてくれるんですよ。
なお、多年草ではあるものの、もともと短命だといわれています。また、高温多湿の日本では一年草/二年草として扱われることもあります。
学名 | Silene coronaria(Lychnis coronaria) |
別名 | 酔仙翁(スイセンノウ)/フランネルソウ |
科属 | ナデシコ科/マンテマ属 |
分類 | 多年草 |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性強め/耐暑性強め |
開花 | 5月~7月ごろ |
用途 | 鉢植え/地植え |
リクニス・コロナリア(フランネルソウ)の育て方
比較的に育てやすいリクニス・コロナリア(フランネルソウ)。まずは基本の育て方をご紹介していきます。
ポイントを押さえながら順にお伝えしていくので、さっそく見ていきましょう。
種まき方法
こぼれ種からでも芽を出すことがある、リクニス・コロナリア(フランネルソウ)。種まきからでも比較的に育てやすい植物です。
種まきには春まきと秋まきがあり、それぞれ時期は春まきなら4月~5月ごろ、秋まきなら9月〜10月ごろですね。
セルトレイや育苗箱などを用いて種まきをしたら、土は被せず軽く種を押さえて鎮圧します。あとは水やりしながら管理し、本葉が3枚前後になったらポットに植え替えて苗を育ててください。
このとき、花壇などに直まきも可能です。
なお、種まきから育てると開花が翌年になるので要注意。というのも、寒さに当てると花芽を付ける性質なんです。
そのため秋まきで時期が遅れると、翌々年になる可能性もあるので気を付けましょう。すぐ楽しみたい場合は苗から育てる方がおすすめですよ。
苗の植え付け
植え付ける時は、日当たりと水はけの良い場所に。時期は秋10月〜11月ごろがおすすめですが、春の4月~5月ごろも可能です。
用土は、鉢植えなら市販の草花用培養土で問題ありません。自身で作る場合は、赤玉土7:腐葉土3くらいでいいでしょう。
庭に地植えす場合は、なるべく水はけがよくなるよう、あらかじめ腐葉土や山砂などを混ぜ込んでおくといいですね。さらに盛り土をして、少し高くしてから植え付けるのもおすすめです。
肥料
まず植え付け時の元肥として、緩効性化成肥料を少量混ぜ込んでおきます(元肥配合の培養土を使った場合は不要です)。
そのほかの追肥は、鉢植えなら春と秋に緩効性化成肥料を少量与えます。
地植えの場合、追肥はあまり必要ありません。秋に緩効性化成肥料を少し施しておくだけで大丈夫でしょう。
基本的にあまり多くの肥料を必要としない植物なので、与えすぎには注意してくださいね。
植え替え
鉢植えの場合は植え替えも必要です。無事に夏越しが出来たら、秋に一回り大きな鉢へ植え替えるといいでしょう。
花がら摘み
比較的にローメンテナンスで育てられる植物ですが、花が終わったら花がら摘みを行いましょう。
種を取りたい場合は花がらをそのままにしておくと種を付けますが、不要な場合は摘み取ってくださいね。
切り戻し時期と方法
高温多湿な環境が得意ではありません。切り戻しを行い、蒸れを防ぐといいでしょう。
時期は花が終わった後。草丈の1/2くらいに切り戻しておくと、風通しが良くなっておすすめですよ。
また冬前の晩秋になったら、根元でロゼット状に広がった葉を残し、株元に近い部分で切っておきましょう。
リクニス・コロナリア(フランネルソウ)の夏越し
暑さに弱いわけではないのですが、高温多湿が苦手です。そのため、夏越しできずに枯れてしまうこともあります。
とくに梅雨などの長雨は気を付けたほうがいいでしょう。鉢植えなら、長雨の当たらない場所に移動するといいかなと思います。
また、上でご紹介したように花後に切り戻しておくのもおすすめですよ。
リクニス・コロナリア(フランネルソウ)の冬越し
基本的に寒さには強いので、冬越しはあまり心配いりません。
フランネルソウと似てる?ラムズイヤーとフランネルフラワー
花の形は異なるものの、ふわふわの葉がよく似ているものとして、「ラムズイヤー」や「フランネルフラワー」やがあります。
とくにフランネルフラワーは、リクニス・コロナリアの別名であるフランネルソウと名前も似ていて、ちょっと間違えてしまいそうですよね。
そんな三者ですが、以下のように科属の異なる別の植物となっています。
- リクニス・コロナリア(フランネルソウ)…ナデシコ科/マンテマ属
- ラムズイヤー…シソ科/イヌゴマ属(スタキス属)
- フランネルフラワー…セリ科/アクチノータス属
花の咲き方もそれぞれ全く違うので、機会があれば見比べていてくださいね。
リクニス・コロナリア(フランネルソウ)の花言葉と誕生花
花言葉は、「いつも愛して」「私の愛は不変」など。また8月26日などの誕生花でもあります。