カラー(湿地性)の基本情報
クルリと丸まったような花を咲かせる湿地性カラー。カラーにはこの湿地性と畑地性がありますが、畑地性カラーと異なり湿気の多い環境を好む植物です。
ちょっと特殊な植物ではありますが、比較的耐寒性もあって丈夫なため、環境さえ合えば元気に育ってくれるでしょう。
なお花弁に見える部分は仏炎苞(ぶつえんほう)というもので、実は真ん中の棒状になっている部分が花なんですよ。
学名 | Zantedeschia aethiopica |
科属 | サトイモ科オランダカイウ属(ザンテデスキア属) |
分類 | 多年草(球根植物) |
耐寒性・耐暑性 | 耐寒性普通/耐暑性普通 |
開花 | 6月~7月ごろ |
用途 | 鉢植え/地植え |
カラー(湿地性)の育て方
まずは基本の育て方をご紹介。植え付け・肥料・水やり・植え替えまでそれぞれ順にお伝えしていくので、さっそく見ていきましょう。
カラー(湿地性)の植え付け
植え付け時期は3月~4月ごろ。夏を除き日当たりの良い場所を好みます。
また用土は水持ちの良いものを。水はけが良すぎるものは向かないため、注意してください。
鉢植えで育てる場合は、赤玉土6:腐葉土4くらいの割合で配合した土をいいでしょう。
庭などに地植えする場合は、あらかじめ腐葉土を混ぜ込んでおいてくださいね。
カラー(湿地性)の肥料
植え付け時の元肥として、緩効性化成肥料を少量混ぜ込んでおきます(元肥配合の培養土を使った場合は不要です)。
その後の追肥は、鉢植えなら5月〜6月ごろに緩効性化成肥料を月に1度置き肥するか、1週間~2週間に1度液体肥料を与えるといいでしょう。
地植えの場合は基本的に追肥は必要ありません。
カラー(湿地性)の水やり方法
湿地性カラーは水分を好むため、水切れには注意しましょう。
鉢植えの場合は、腰水栽培がおすすめ。腰水栽培は受け皿に水をためる方法ですが、このとき水はきちんと入れ替えてくださいね。
また気温が上がると溜めた水が温まってしまう場合があるので、夏の間は止めたほうが安全だと思います。
地植えの場合、湿った場所に植え付けているなら水やり不要です。
普通の花壇に植え付けた場合も根付いてしまえば雨任せで大丈夫ですが、乾燥が続くようなら必要に応じて水やりしてくださいね。
カラー(湿地性)の植え替え
時期は3月~4月ごろ、夏や冬場は避けましょう。またこのときに分球も可能です。
鉢植えで育てている場合は、1年〜2年くらいに1回くらいのペースで植え替えます。
地植えで育てている場合はそこまで頻繁な植え替えは不要ですが、株が混み合ってくると生育に悪影響を及ぼします。
このため様子を見ながら、数年ごとに分球を兼ねて植え替えるといいでしょう。
カラー(湿地性)の夏越し方法
鉢植えで育てている場合、夏の西日を避けた半日陰などに移動して管理します。
またこのとき、腰水栽培では夏場に水温が上がってしまうことがあります。そのため夏場は腰水栽培を止めて管理してもいいでしょう。
地植えで育てている場合は、日除けを施すといいですね。
なお夏場は乾燥しやすいので、水切れには十分注意してください。
カラー(湿地性)の冬越し方法
湿地性カラーは畑地性のものと比べても耐寒性が高く、凍結の心配がなければ屋外で冬越しできるでしょう。
地植えの場合、植えてある土の上から腐葉土などで覆って保護します。寒さの厳しい地域では植えっぱなしにせず、球根を掘り上げましょう。
鉢植えの場合、室内に移動して管理するのがおすすめ。室内管理が難しく屋外で冬越しさせたい場合は、腰水栽培を止めて霜の当たらない軒下などに移動してください。
カラー(湿地性)の花が咲かない原因
楽しみにしていた花が咲かないと、心配になったりガッカリしますよね。
原因はいくつかありますが、湿地性カラーが咲かないときにまず考えたいのが「水切れ」と「日照不足」です。
順にお伝えしていくので、当てはまっていないか確認してみてくださいね。
原因1:水切れ
まず水切れが原因の場合。とくに春の時期に水切れさせてしまうと、花が咲かない原因になりかねません。
基本的には湿った環境を好む植物のため、水やりや用土には注意しましょう。
原因2:日照不足
これはカラー全般に言えることですが、日当たりが悪いと花付きが悪くなり、咲かない原因になります。
夏を除き、基本的には日当たりの良い場所で育てることが大切なので、管理場所を見直してみましょう。